ロボアドバイザーのTHEO(テオ)が手数料の実質引き下げを発表しました。
THEOの大幅割引された新手数料体系を確認
THEOが新しい手数料体系を発表しました。
最大で手数料が35%割引になりますが、現実的な金額でも30%割引の年率0.7%にすることが可能なため、実質的な手数料引き下げを行うことになります。
カラー | 手数料 | 割引率 | カラー判定基準 |
ホワイト | 1% | - | - |
ブルー | 0.90% | 10%割引 | 1万円以上50万円未満 |
グリーン | 0.80% | 20%割引 | 50万円以上100万円未満 |
イエロー | 0.70% | 30%割引 | 100万円以上1000万円未満 |
レッド | 0.65% | 35%割引 | 1000万円以上 |
この新手数料は4月から開始される予定ですが、これによってロボアドバイザーのライバルであるウェルスナビに比べてサービス内容が大幅に魅力的になります。
ウェルスナビも運用期間を長期的に行っている場合に適用される長期割という手数料の割引サービスがありますが、最低でも50万円以上の運用が必要ですし、割引が適用されるまでの時間も年単位でかかるので、我々利用者目線でいうと有用とはいえません。
このウェルスナビの長期割に対して、THEOの場合だと約3ヶ月の運用期間で手数料を現実的に見ても30%安くなった年率0.7%にすることが可能です。
これは非常に大きな違いですし、ウェルスナビよりもTHEOを選択する大きなメリットといえます。
手数料が安くなる条件とは
THEOの手数料が安くなる必須の条件は以下の3点となります。
- 一定期間毎月積み立てしている
- 一定期間出金していない
- THEO+docomoなどTHEO+ではなく、THEO本体のサービスを利用している
これらを満たしていない場合は、従来通り年率1%の手数料となります。
次に、手数料の割引率が決まる詳細条件について見ていきます。
手数料が決まる判定基準の詳細
THEOの新しい手数料は、3ヶ月毎の運用状況に応じて決定します。
将来はTHEOの公式サイトでも解説されていますが、ここでも噛み砕いて紹介していきます。
3ヶ月毎に手数料を決定
1年間を下記に示した4つの期間に分け、それぞれの対象期間内での入出金と運用状況に応じてカラーが決まります。
決定したカラーは、翌月中旬に確認できます。
- 対象期間A:4月、5月、6月
- 対象期間B:7月、8月、9月
- 対象期間C:10月、11月、12月
- 対象期間D:1月、2月、3月
ホワイトからレッドまでのカラーを決める基準額は、以下の式で決まります。
カラー基準額 = 運用開始から対象期間内の各月末までの入出金総額の平均
ここで入出金総額の平均は、以下のように算出されます。
運用開始から対象期間内各月末までの入出金総額(入金総額 - 出金総額)を足して3で割った金額
[例] 対象期間Aの場合: (運用開始から4月末までの入出金 + 運用開始から5月末までの入出金 + 運用開始から6月末までの入出金)÷ 3
これらのことから、新しい手数料が適用されるには、対象期間Aの場合であれば4月から6月まで毎月積立を行って、出金をしていなければ少なくとも10%以上の割引が適用されます。
後は、上で解説した入出金総額の平均で最大35%割引が実現します。
割引された手数料が反映されるタイミング
割引された手数料が反映されるタイミングですが、対象期間最終月の翌々月より3ヶ月間、決定したカラーに応じた割引手数料が適用されます。
ホワイトカラー判定の場合は、従来通り年率1%の手数料になります。
新手数料に関する注意点
今回発表された割引手数料体系は、THEO+docomoをはじめTHEO+という名称のサービスを利用している場合は、適用されません。
これらのサービスを利用している場合は、これまで同様年率1%の手数料となります。
(2019年4月21日追記)
2019年7月からTHEO+でもTHEO本体同様の手数料体系になることが発表されました。
また、対象期間内に一度でも出金した場合は、手数料の割引になりません。
そして、対象期間内の途中から積立を開始した場合も、その対象期間内のカラー判定はホワイトになります。
これは例えば、対象期間Aの4月から6月までの期間において、4月に積立を行っていない状態で5月と6月に連続で積立を行っても、カラーはホワイトになるため手数料は割引になりません。
ウェルスナビに比べて手数料面で優位になったTHEO
ウェルスナビの手数料が年率1%で、長期割を利用しても殆ど手数料の引き下げが困難な中、THEOは個人投資家が利用可能な金額や使い方で適用できる割引手数料を発表しました。
これによって、ロボアドバイザーという資産運用サービス面でいえあ、THEOはウェルスナビに比べてメリットが大幅に上回る状態となります。
これに対してウェルスナビが対抗してくるのかが今後の注目点です。
個人的には、ウェルスナビも対抗して手数料を引き下げてくれることで、より一層ロボアドバイザーのサービスが魅力的になってくれるのを期待しています。