仮想通貨(暗号資産)を自動積立する場合、取引所のサービスで自動積立すると非常に高い手数料(スプレッド)を払うことになるため、オススメ出来ません。
一方で、低コストで自動積立するには、取引所価格での売買が必要となりますが、この実現には従来プログラミングの知識が必要で誰もが出来る方法ではありませんでした。
今回は、上記課題を解決したプログラミングをしなくても、低コストな取引所価格でビットコインなどの仮想通貨を自動積立する方法をブログで紹介します。
仮想通貨取引所の自動積立サービスはスプレッドが広すぎ(手数料が高すぎる)
日本の下記仮想通貨取引所は、自動で毎日仮想通貨を積立購入するサービスを提供しています。
- ビットフライヤー
- コインチェック
- GMOコイン
- zaif
これらの仮想取引所では、自動積立サービスを取引手数料無料と謳っています。
しかし、仮想通貨取引所の自動積立サービスは、取引手数料は無料でも売買のスプレッドが広い販売所での取引となるため、実質高い手数料を払っていることになります。
販売所の取引だとスプレッドが狭いビットコインでも3%程度のスプレッドがあり、売買するだけで3%以上の損失となります。他の仮想通貨だとスプレッドが10%以上の場合もあるので注意が必要です。
LINE BITMAXのスプレッドを全通貨で調査してまとめてみた
そこで何とか取引所取引で自動積立できないかと考えることになります。
取引所取引で仮想通貨を自動積立する2つの方法
仮想通貨を取引所取引で自動積立する方法は2つあります。
- 仮想通貨取引所のAPIを使って自分で自動積立用のプログラムを組む方法
- プログラミング不要で設定だけで取引所取引の自動取引ができる方法
仮想通貨取引所のAPIを使ってプログラミング
仮想通貨を取引所取引で自動積立する方法で一般的なのが仮想通貨取引所のAPIを使って自分でプログラムを組む方法です。
仮想通貨取引所のAPIとは、ざっくり言うと自作するプログラムから、売買に必要な機能(注文、口座残高の確認など)を呼び出せる関数になります
大手仮想通貨取引所は所定の手続きをすることで、口座開設者であればAPIを使うことが可能となります。
実際私もGMOコインのAPIを使って、毎日ビットコインを自動積立しています。
しかし、APIを使った自動積立のプログラムを組むにはPythonやJavascriptの知識が必要となります。
ネット上では、仮想通貨の自動売買を行うための参考コードを公開してくれている方もいるので、ある程度プログラムのコードをコピーすることで使うことも出来ますが、プログラミングの知識が無いとトラブルにあった時などの対処が難しいのが実情です。
そのため、だれでも簡単に取引所取引の自動積立を実現するという訳にはいきませんでした。
プログラミング不要で仮想通貨を取引所取引(板取引)で自動積立をする方法
プログラミング知識不要で、仮想通貨の自動積立を取引所取引で出来るのがFTX JPです。
FTX JPの紹介コードとプロモーションコードの適用で5%手数料割引
FTX JPは世界3大取引所の一つであるFTXが日本の仮想通貨取引所「Liquid」を買収し誕生した取引所で、日本の金融庁に登録されている取引所となります。
このFTX JPが2022年7月から開始したのが「クオンツゾーン」と呼ばれる自動売買サービスです。
この「クオンツゾーン」を使うとプログラミング不要で仮想通貨を取引所取引で自動積立できます。
FTX JPのクオンツゾーンを使って仮想通貨を自動積立購入する方法
FTX JPの口座開設した後に、「クオンツゾーン」を使って仮想通貨を取引所取引で自動積立購入する手順について画像付きで解説していきます。
ログインしたら、下の画像に示した手順でクオンツゾーンを選択します。
クオンツゾーンを利用する上での注意事項について読み、問題なければ「同意します」を選択します。
注意点に同意しない場合は、クオンツゾーンは使えません。
自動取引のルール作成
「新しいルールを作成する」ボタンを選択します。
ルール名を入力します。ルール名は自分でどんな自動取引をするルールか分かるような名称が良いです。
自動積立の取引を実行する時間等のトリガーを設定
次にトリガーとアクションを設定します。ここでは毎日決まった時間にビットコインを日本円で積立購入するルール設定について紹介します。
トリガーは、その名の通りですが、クオンツゾーンで自動取引を発動する条件を指示します。
例えば、以下のようなトリガーを設定できますが、これはほんの一部の設定で多種多様なトリガーを設定できます。
- 決まった価格を下回った場合
- 毎週月曜日の9時に発動
- 決まった価格を上回った場合
今回は毎日日本時間で9時にビットコインを購入するトリガーを設定します。
条件欄に以下のように入力します。
hour == 0 and minute == 0
これは、UTC午前0時に自動取引を発動するトリガーとなります。
UTC0時は日本時間で午前9時となります。
ここで例えば、以下のように変更すると、午前10時に自動取引が実行されるようにできます。即ちUTC午前0時からの経過時間を指示している訳です。
hour == 1 and minute == 0
取引する仮想通貨や取引量、注文方法を設定
次にアクションの設定を行います。
アクションでは、取引する仮想通貨や取引量、注文方法を設定します。
まず、日本円でビットコインを自動積立する場合は、以下の設定にします。
- タイプ:カスタム注文の発注
- 注文タイプ:成行注文
- 買い売り:買い
- マーケット:BTC/JPY
注文タイプについては、指値や逆指値なども設定できます。ただ、今回は毎日ビットコインを自動積立するのが目的なので、ほぼ確実に注文が約定する成行き注文としています。
次に注文サイズの設定です。
以下のように入力すると、1000円分のビットコインを購入する指示となります。
1000/price("BTC/JPY")
1000のところを変更することで、購入金額を調整できます。
それ以外の項目を変更せずに、「保存して実行する」ボタンを押すと、自動積立が開始となります。
なお、FTX JPの取引手数料は、成行注文だと基本0.07%で指値注文が0.02%なので、指値注文の方が手数料が安く済みます。
取引手数料は、大体どこの取引所でも指値注文の方が手数料は低いです。
自動積立を指値注文する場合は、注文タイプを指値注文にし、指値注文に絶対約定する指値価格を指示することで可能です。
自動積立する場合、FTX JPの口座に入金しておくのを忘れないようにしましょう。
取引所の自動積立サービスのように銀行口座から自動で入金はされません。
自動積立の結果を確認する
前述したFTX JPのクオンツゾーンを使った自動積立取引で仮想通貨のビットコインを取引した結果は、注文履歴から確認できます。
注文履歴を確認すると、毎日9時にビットコインを1000円以下で買付出来ていることが確認できます。
注文タイプもマーケットとなっており、これは取引所取引を意味しています。
一方で、販売所で仮想通貨を取引した場合は、注文タイプがOTCと表示されます。
OTC取引とはOver The Counterの略で、店頭取引という意味があります。売買取引を行う当事者どうしが直接行う取引のことで、仮想通貨の取引所を仲介せずに1対1で取引します。
https://blog.liquid.com/ja/glossary/over-the-counter/
このようにFTX JPのクオンツゾーンを使うと、プログラミング不要で仮想通貨の自動積立を取引所取引で行うことができます。
取引所取引なので、0.02%と僅かに手数料がかかる一方でスプレッドは狭いため、販売所の異常に高いスプレッドで自動積立するのに比べると圧倒的な取引コスト削減となります。