スマホ決済のPayPayが還元率を改悪し続けています。
還元率と還元上限額の改悪情報まとめ
2019年10月以降PayPayの改悪情報についてまとめました。
還元率改悪の歴史
支払い方法 | 2019年9月末までの還元率 | 2019年10月から 2020年3月までの還元率 | 2020年4月以降の還元率 |
PayPay残高 | 3% | 1.5% | 0.5% |
ヤフーカード | 3% | 1.5% | 0.5% |
ヤフーカード以外のクレジットカード | 1.5% | 0%還元なし | 0%還元なし |
このように2019年10月に還元率が半減したばかりなのに、2020年4月からは、更に還元率を従来比で3分の1以下に改悪すると共に、ヤフーカードの利用でも還元率を0.5%に改悪となることでヤフーカード利用のメリットがほぼ皆無となりました。
基本的な還元率が0.5%ということは、楽天カードなど主要なクレジットカードの半分の還元率となってしまいます。
一応、前月の100円以上の決済回数が50回以上なら還元率が+0.5%され、更に前月の決済金額が10万円以上なら+0.5%の還元率アップという施策がありますが、これは余程のヘビーユーザとならなければ無理なので、実質還元率は0.5%となります。
因みにPayPayでKyashを使うメリットはクレジットカード利用での還元率が0%になった2019年10月以降は殆ど無くなっています。
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20回に1回の確率で1000円還元も改悪
これまで20回に1回の確率でPayPay残高に最大1000円相当が還元される「PayPayチャンス」も10月以降改悪されます。
確率は20回に1回から25回に1回へと変更され、還元金額も1000円から最大100円にと10分の1になります。
ただ、最大1000円貰えるチャンスも残ります。
ただ、これは100回に1回の確率なので、これまでに比べると相当難しくなります。
還元上限金額も半減
また、還元率だけでなく、還元の上限額も改悪されます。
これまでPayPayで支払ったときの還元上限は1回あたり1万5000円でしたが、10月以降は7500円にこちらも半減されます。
また、1ヶ月間の還元上限額も3万円から1万5000円へと改悪されます。
2019年9月末まで | 2019年10月以降 | |
1回あたりの還元上限 | 1万5000円 | 7500円 |
1ヶ月あたりの還元上限 | 3万円 | 1万5000円 |
キャッシュレス・消費者還元事業に便乗して還元率を改悪
2019年10月からの消費税増税にあわせてキャッシュレス決済を利用すると最大5%分の還元が行われる「キャッシュレス・消費者還元事業」は、テレビニュースや各種ネットニュース等でご存知の方も多いかと思います。

キャッシュレス・消費者還元事業で最大5%還元
今回PayPayが通常利用時の還元率を改悪するのは、「キャッシュレス・消費者還元事業」に便乗し、利用者がお得感を感じる中で、ひっそりと還元率を下げることが狙いです。
これにより、還元率の悪化が表面的には目立ちません。
実際、PayPayのプレスリリースでも目立つのは、最大10%還元という文字です。

まちかどPayPayでいかにもPayPayがお得な感じを醸し出すポスター
因みに、この戦略を取ったのは、PayPayが初めてではなく、先日Kyashも同様に10月から還元率を改悪するのを明らかにしたばかりです。
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Kyashの場合も、新たにKyashポイントをはじめますよと表立ってアピールしつつ、還元率を半減させています。
このようにKyashやPayPayが10月からの「キャッシュレス・消費者還元事業」に便乗する形で還元率を大幅に改悪してきたことから、今後はLINE Payや楽天Pay、d払いなど他のバーコード決済でも還元率が改悪される恐れがあります。
事業を黒字化するためには還元率改悪は止む終えない
PayPayやLINE PayなどQRコード決済サービスは、これまで多額の広告費を投入して、大規模還元キャンペーンを実施してきました。
その結果、利用者を獲得していますがどこも大幅な赤字となっています。
そんな中、QRコード決済の草分け的存在だったOrigami Payは事実上の破綻となり、メルカリに吸収されました。
このように、財務体力が無いところは徐々に撤退を余儀なくされる流れとなるでしょう。
PayPayはソフトバンクのお金を使って、これまで成長してきたわけですが、今後単独で利益を出すためには、還元率を抑える必要があります。
ただ、還元率の魅力が無くなった今、Suicaなど利用者側にとって便利な非接触式決済に勝てるのかは疑問です。